アメリカ出身のアーティスト、ドナルド・ジャッドの作品の中でも、家具、風景、建築の関係を模索したプロジェクトはあまり広く知られていない。
その多くの建築作品のなかでも、特に重要な位置を占めているのが、テキサス州マーファの南端、チワワ砂漠にある旧米軍基地、フォートD.R.ラッセルである。ジャッドは、マーファの建築物を計画的に改築して、世界最大級の現代アートのアンサンブルコレクションを作り上げたのだ。
本書は2007年に出版された『Donald Judd.Architecture in Marfa, Texas』の改訂版で、マーファの南西にある2つの建物が追加掲載されている。また、新しく書かれたエピローグでは、101 Spring Streetで始まったジャッドの建築作品、ニューヨークにあるジャッドのスタジオと住居、そしてマーファにある構造物を現代の文脈の中で位置づけている。
Birkhäuser / 208ページ / ハードカバー / 255 x 212 mm /9783035621617 / 2021年