世界の滅亡はおそらく人類最古の観念の一つである。終末という概念は宗教的な物語に組み込まれており、正しい者だけが最後の審判に生き残るという考え方が広まった。しかし、第二次世界大戦後、考え方は変わり、終末はもはや神の罰ではなく、自らを絶滅させる能力を獲得した人間それ自体であると言えるであろう。
本書は人間がいない世界を想像して作られたビジュアル実験である。私たちは一つの時代の終わりに生きているという認識を採用し、実際に存在するものではなく、ありうるものを表すようなイメージが掲載されている本書。写真を撮るという行為を人間ではない何かを想像上の世界に引き入れるものと考えている作者の作る、開かれた物語となっているのだ。
ROMA Publications / 172ページ / ソフトカバー / 260 x 220 mm / 9789492811578 / 2019年
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