本書は、ガンダーがパブロ・ピカソのリノカット作品に再解釈を加えるために行った、好奇心と労力を要する作業を収録している。レマイモダンの初回展「フィールドガイド」に際し、ライアン・ガンダーは、同館のピカソ・コレクションのプレゼンテーションを企画するよう招かれた。ピカソを理解するためには、まずピカソが表現した自己を理解しなければならないというガンダーの信念から、「Faces of Picasso: The collection selected by Ryan Gander」というプロジェクトが生まれた。ライアン・ガンダーが選んだのは、レマイモダンのパーマネントコレクションに収蔵されているパブロ・ピカソのリノカット版画406点への反応で、2012年にフランク＆エレン・レマイ財団から当館に寄贈されたこの重要なコレクションは、この種のものとしては世界で最も包括的なものであった。この試みは文化的、歴史的、そして現代的な視点から探求するという、レマイモダンの使命の中心的な部分を体現している。本作には、グレゴリー・バークによる序文、ライアン・ガンダーによる解説、ライアン・ガンダーと批評家ジョナサン・P・ワッツによるインタビューが収録されている。 Remai Modern / 448ページ / ソフトカバー / 216 x 152 mm / 9781896359885 / 2017年